【前編】シドニーのシンボル「オペラ・ハウス」の魅力を100%知る

シドニーの代表的建物「オペラ・ハウス」!今回は、その魅力に迫ります。シドニーのシンボル的存在として有名な建物であり、シドニーの観光で絶対に欠かせないスポット。写真だけでは知らなかった、歴史や建物の秘密まで、オペラ・ハウスについてじっくりとことんご紹介します。

目次

はじめに

こんにちは。Sonokaです。みなさんは、シドニーといえば何を思い浮かべますか?きっと、多くの人が「オペラ・ハウス」と答えるのではないでしょうか。青い空の下に真っ白く輝くその姿は、まさにシドニーの代表的な風景ですね。

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そんな知ってるようで知らないオペラ・ハウス。2回に渡って、その魅力の全てをお伝えしたいと思います!まず初めに今回は、オペラ・ハウスの歴史や建物についてご紹介します。「大人の社会科見学」のような感覚で読んでみてください。

オペラ・ハウスとは

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シドニー湾の岬の先端、ベネロング・ポイントに建つ美しい姿。シドニーのランドマークであり、世界遺産にも登録されたオペラ・ハウス。ヨットの帆を思わせる白いアーチ型の屋根は、デンマークの建築家、Jørn Utzon(ヨーン・ウォッツォン)氏によりデザインされました。

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1つに見えて、実は3つの建物。左からレストラン・コンサートホール・オペラ劇場の並びです。内部には世界最大の機械式パイプオルガンや、大小6つのホールがあります。シドニーを訪れたら必ず訪れると言っていい、人気の観光スポットです。

波乱万丈!「オペラ・ハウス」ヒストリー

今やシドニーの顔とも言えるオペラ・ハウス。一体どんな経緯を経て、今のような姿ができあがったのでしょうか?ここでは、オペラ・ハウスができるまでについてご紹介します。

1956年 世界的コンペによるデザイン公募

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当時のNSW州首相が、国立オペラ劇場を作るために世界中からデザインを公募しました。その結果、応募のあった世界32ヶ国233件中選ばれたのが、当時無名のデンマークの建築家、ヨーン・ウォッツォン氏の帆船のような印象的なデザインです。実は、彼のデザインは1次選考落選していたのです!しかし、彼のデザインを気に入った1人の審査員により、選考に埋もれた作品の中から選び出されました。まさに奇跡ですね。

1959年 オペラ・ハウス建設開始(着工)

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その後工事が始まるものの、独創的な形状と構造設計の難しさから工事は難航。進行は大幅に遅れました。また、時間の問題だけでなく、費用も当初の予定より莫大に増加。一時完成が危ぶまれました。(総工費は当初の予定の14倍以上、1億200万ドルにのぼったそうです…!)

1966年 建築家ヨーン・ウォッツォン氏、辞職

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時間に費用に追い込まれる中、それでも理想を追い続けるウォッツォン氏と、予算等現実的なNSW州に確執が生まれます。その結果、ウォッツォン氏はオペラ・ハウスの完成を見ずして辞任に追い込まれました。その後、主に内部のデザインはオーストラリア人の建築家3人により引き継がれ、いくつかのデザイン変更を経て工事はなんとか進んでいきました。

1973年 オペラ・ハウス完成(竣工)

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工事開始から、実に14年の歳月をかけて、とうとう完成。今私達が知る、美しいオペラ・ハウスができあがりました。

ウォッツォン氏のその後

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残念なことに、オペラ・ハウスの完成後、ウォッツォン氏を招待するも二度とシドニーに来ることはありませんでした。結局、完成したオペラ・ハウスを一度も見ることなく彼は生涯を終えました。

2003年、ウォッツォン氏はオペラ・ハウス設計の栄誉を称えられ、シドニー大学から名誉博士号を授与されました。しかし、既に高齢で旅行が厳しく、本人に代わりウォッツォン氏の息子が受け取ったそうです。同じく2003年、ウォッツォン氏は建築界の最大の名誉である「プリツカー賞」を受賞しました。

2007年 ユネスコ世界遺産登録

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世界遺産登録基準の1つである「人類の創造的才能を表現する傑作」として認められ、世界遺産に登録されました。世界で最も建造年代が新しい世界遺産であり、20世紀を代表する近代建築物とも言われています。

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私達が当たり前のように「シドニーといえばオペラ・ハウス!」と思っていたオペラ・ハウス。まさに波乱万丈、まさにドラマのような歴史があったのですね…。個人的には、ウォッツォン氏に完成した姿をその目で見て「色々あったけど、完成してよかったね」って仲間たちと美味しいお酒飲んでほしかったなぁ。今、こんなにも世界中から多くの人に愛されている建物になっているよって、教えてあげたいですね。

オペラ・ハウスの建物の秘密

膨大な時間、費用、そして人々の努力あって完成したオペラ・ハウス。その建物には、私達の知らない秘密が沢山ありました。

オペラ・ハウスには柱がない!?

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そう。オペラ・ハウスには建物に必ずあるはずの「柱」がありません。建物のパーツは、積み木のように積み上げられていったもの。半径の異なる扇形を組み合わせた現在の形がそうです。この建築技術こそが、「人類の創造的才能を表現する傑作」として世界遺産に選ばれた理由の大きな一つなんですね。

外と中でまったく別の建物

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実は、オペラ・ハウスは外部と内部で全く別の建物。タイルが中心の外側と、木造中心の内側に分かれています。

それはちょうど、2つの建物を重ねたような設計。コンクリートのシェルの中に、全く別の建物がスッポリ収容されているイメージですね。理由としては、コンサートホールを作るのに、音響面などからコンクリートは適していないから。でも、結果として、この二重構造は建物を頑丈なものにもさせました。

タイルは2色使い

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真っ青な空に映える、真っ白いオペラ・ハウス!しかし、近くでよーーーーーく見ると、ん???タイルの色が2色なのです。スウェーデンから輸入された、白とクリーム色の2色のタイル。その理由は、2つあります。

①日光を上手に反射する
タイルが白のみだけだと、反射して眩しすぎてしまう…。そのような配慮から、光が反射しても美しく見える工夫として2色が使用されました。

②屋根掃除の必要なし
なんとこのタイル、汚れが雨と風で落ちてしまうという特注品!完成からこれまで一度も屋根掃除はされていないそうです。素晴らしいですね!

ちなみに、曲線美の美しい帆形の屋根に使われているタイルは、その数100万枚以上の組み合わせだそう!

ガラス窓の角度は斜め45度

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海側の外壁にあたる窓は、角度斜め45度のガラス張りになっています。それは、太陽の光が反射して、自分の顔がガラスに反射して映るのを防ぐため。オペラ・ハウスを訪れてくれた人が、中から綺麗にシドニーの海が見えるよう、夜景を楽しめるようにと、設計者の心遣いが感じられますね。

「知っているようで知らない」とは、まさにこのこと。ただ写真撮影をしただけじゃ知らなかったオペラ・ハウスの秘密がいっぱいですね。

おわりに

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いかがでしたでしょうか?今回は少し真面目な内容になってしまいましたね。

ぜひ、「ふーん」という気持ちで読んでください。きっと旅行中にふっと思い出していただけると思います。外からでも魅力いっぱいのオペラ・ハウス。でも、中を知ったらもっと魅力は倍増!知識があるだけ、観光もより一層楽しめると信じています。今回のオペラ・ハウスの豆知識を踏まえた上で、次回は実際にオペラ・ハウスの中に入ってみた体験レポートをご紹介したいと思います。

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この他にもオーストラリアやシドニーの情報をブログにしています。オーストラリアにお越しの際は是非チェックしてみてください。

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